ビジネスマンの父より息子への30通の手紙

ビジネスマンの父より息子への30通の手紙

20年も前の本ですが今でもよく読まれているようだから、それなりの理由があるんでしょう。それほど古びた感じもしません。実業家の父が数十年に渡って息子に宛てて書いた計30通の手紙を本にまとめた体裁になってますが、これがフィクションなのかノンフィクションなのかはどうもよくわかりません。折々のアドバイスのなかに人生訓やビジネス論が垣間見えます。

なるほどと思ったところを引用。

最近の経営管理で流行しているのは、「職務評価」である。年に一回社員を呼びつけて、良かった点や悪かった点を告げる方法だが、私は人の能率をそのように評価することに反対である。人間の本質に反するように思われるからである。稀な例外を除いて、平均的な人間は大量の称賛や批判を扱いかねる。私は主だった社員については、毎日職務評価をしている。良い仕事をすれば褒め、間違いがあれば、軽く注意する。良かったことと、悪かったことを一年分ためこんで、一度にぶちまけることは、私のやり方に反する。仰々しい職務評価は、通知表を思わせる。私としては、毎日評価するほうがいい。部下が今日困っているのに、なぜ「評価日」まで三ヵ月も待たなければならないのか? 彼はいま助言を必要としている。避けられる間違いを一日でも余分に続けさせたくはない。しかも、批判は大量に与えるよりも、少しずつ与えるほうが、自尊心の負担にならないし、ずっと生産的になると、私は確信している。

ノンフィクションとして読むと相当気持ち悪い親子だなあという気はしました。最初、まだ学生だった息子に対して、『将来は父親の会社に入って気楽にやろう』というような甘い考えをおこすなよ、なんて釘をさしていたはずだったのに、いつのまにか父の会社に新卒入社している息子。その後もとんとん拍子に出世して、いつのまにか社長になってる息子。甘やかしすぎだろう、父。傍から見ているほうが心配になりそうでした。

ビジネスマンの父より息子への30通の手紙    新潮文庫 (新潮文庫)

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